年金額の計算方法

遺族共済年金の額

日本鉄道共済組合が支給する遺族共済年金の額は、元組合員が国鉄に勤務していた期間のうち、昭和31年6月以前の期間分だけです。
昭和31年7月以後の国鉄の勤務期間分は遺族厚生年金として、日本年金機構から別に支給されます。
したがって、元組合員が生前受給していた年金の額と遺族の年金の額を比較される際には、遺族共済年金と遺族厚生年金を合計した額と比較されるようお願いします。

退職年金の額と遺族の年金額

死亡した方が受給していた退職年金の額は次のように計算していました。(死亡した方の生年月日により計算方法が異なることがあります)

退職年金額=定額部分額+報酬比例部分額
定額部分額=36,563円×加入年数(35年上限)×100/110
報酬比例部分額=退職前一年平均俸給年額(注1)×1.22×1/100×加入年数(40年上限)×1.000×100/110

(注1)死亡した方が国鉄を退職する前の1年間の基本給、基本給調整額、基本給加算額を合計した額を、昭和60年度の給与水準まで引き上げた額

この額のうち、報酬比例部分額の約6~7割が遺族の年金額になります。(遺族の生年月日により計算方法が異なることがあります)

遺族の年金の報酬比例部分額は遺族の生年月日に応じて次のとおりです。(1) 遺族の生年月日が昭和12年4月1日以前の場合
=再評価後の平均標準報酬月額(注2)×給付乗率(注3)×加入月数(上限なし)×1.000×3/4

(2) 遺族の生年月日が昭和12年4月2日以後の場合
=再評価後の平均標準報酬月額(注2)×給付乗率(注4)×加入月数(上限なし)×3/4

(注2)昭和61年3月以前に国鉄を退職された方の再評価後の標準報酬の算出方法は次のとおりです。昭和61年4月以後国鉄・JRを退職された方は昭和61年4月以後の各月の標準報酬及び当該標準報酬に係る再評価率を乗じて平均します。

平均標準報酬月額=退職前一年平均俸給年額(注1)÷12×5年換算率(注①)×補正率(注②)
(1) 遺族の生年月日が昭和12年4月1日以前の場合
再評価後の平均標準報酬月額=平均標準報酬月額×1.22(再評価率)

(2) 遺族の生年月日が昭和12年4月2日以後の場合
再評価後の平均標準報酬月額=平均標準報酬月額×1.291(再評価率)

(注①)5年換算率及び(注②)補正率は、共済組合に加入した期間に応じて次の率です。

組合員期間 5年換算率(注①) 補正率(注②)
20年 0.926 0.988
21年 0.927 0.974
22年 0.928 0.960
23年 0.930 0.947
24年 0.932 0.934
25年 0.935 0.922
26年 0.938 0.912
27年 0.941 0.903
28年 0.944 0.894
29年 0.947 0.887
30年 0.950 0.881
31年 0.953 0.875
32年 0.956 0.870
33年 0.960 0.865
34年 0.964 0.862
35年以上 0.970 0.860

(注3)(注4)給付乗率は、死亡した方の生年月日に応じて次の率です。

生年月日 給付乗率(注3) 給付乗率(注4)
~昭和2年4月1日 10.00/1000 9.500/1000
昭和2年4月2日~昭和3年4月1日 9.86/1000 9.367/1000
昭和3年4月2日~昭和4年4月1日 9.72/1000 9.234/1000
昭和4年4月2日~昭和5年4月1日 9.58/1000 9.101/1000
昭和5年4月2日~昭和6年4月1日 9.44/1000 8.968/1000
昭和6年4月2日~昭和7年4月1日 9.31/1000 8.845/1000
昭和7年4月2日~昭和8年4月1日 9.17/1000 8.712/1000
昭和8年4月2日~昭和9年4月1日 9.04/1000 8.588/1000
昭和9年4月2日~昭和10年4月1日 8.91/1000 8.465/1000
昭和10年4月2日~昭和11年4月1日 8.79/1000 8.351/1000
昭和11年4月2日~昭和12年4月1日 8.66/1000 8.227/1000
昭和12年4月2日~昭和13年4月1日 8.54/1000 8.113/1000
昭和13年4月2日~昭和14年4月1日 8.41/1000 7.990/1000
昭和14年4月2日~昭和15年4月1日 8.29/1000 7.876/1000
昭和15年4月2日~昭和16年4月1日 8.18/1000 7.771/1000
昭和16年4月2日~昭和17年4月1日 8.06/1000 7.657/1000
昭和17年4月2日~昭和18年4月1日 7.94/1000 7.543/1000
昭和18年4月2日~昭和19年4月1日 7.83/1000 7.439/1000
昭和19年4月2日~昭和20年4月1日 7.72/1000 7.334/1000
昭和20年4月2日~昭和21年4月1日 7.61/1000 7.230/1000
昭和21年4月2日~ 7.50/1000 7.125/1000

また、遺族が死亡した方の妻であるときは、次の寡婦加算額が加算されます。

寡婦加算額

元組合員の日本鉄道共済組合の加入期間が20年以上であり、かつ、遺族が元組合員の妻である場合、通常、日本年金機構から支給される遺族厚生年金に寡婦加算額が加算されます。

また、遺族厚生年金に寡婦加算額が加算されない場合は、日本鉄道共済組合が支給する遺族共済年金に寡婦加算額を加算します。

(注)遺族が40歳未満である場合や、妻が障害基礎年金を受給している場合などは加算されません。